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バックナンバー- 【鈴木徹という生き方】#01
好きなことだからこそ、
どんなことがあっても乗り越えられる!の巻
【鈴木徹という生き方】#02
自分の人生を、人のせいにしない!の巻
【鈴木徹という生き方】#03
しんどいときこそ、上を向いて歩こう!の巻
【鈴木徹という生き方】#04
プロとして生きるということの巻
【鈴木徹という生き方】#05
感謝の気持ちを、いつも抱いての巻
【鈴木徹という生き方】#06
海外生活を経験して、分かったことの巻
【鈴木徹という生き方】#07
世界を舞台に活躍したい!の巻
【鈴木徹という生き方】#08
自分の感情をコントロールするためには…の巻
【鈴木徹という生き方】#09
負けたことから学んだことの巻
【鈴木徹という生き方】#10
ヤル気&積極性を生み出すには…の巻
【鈴木徹という生き方】#11
“何かをやってみる”から、スタートしよう!の巻
【鈴木徹という生き方】#12
夢を持っている人、持っていない人の巻
鈴木徹という生き方#07
世界を舞台に活躍したい!の巻
■海外大会で自分の力を発揮できず、悩む日々
日本の代表として世界へ飛び立ったのは、ちょうど20歳の時。『シドニー・パラリンピック』がボクの世界デビューでした。「オリンピックには魔物が住む」とよく言われていますが、パラリンピックにも魔物は住んでおり、日本では経験したことのない重圧がボクの体を襲ってきました。まるで、誰かに操られているかのように、体の自由がきかない…。会場の大きさ、観客の多さ、他言語での試合運営など新しいことばかりで、どうやら緊張というより独特の雰囲気に呑まれてしまったようです。
結局、シドニーでは自分の力を発揮できず、ただ出場しただけの大会になってしまいました。この大会を機に毎年のように海外へ行くようになりましたが、国内の大会で自己記録は少しずつ更新していっても、いざ海外の試合となると思うような結果がだせません。「なんで海外の試合ではダメなのか?」「どうやったら海外の選手と勝負できるか?」と自問自答を繰り返しましたが、答えは見つからないまま。それはもう、やりきれない気持ちでいっぱいでしたよ(苦笑)。
一筋の光も見えないまま時間だけが過ぎ、それからの4年間というもの、表彰台に上がることは一度もありませんでした。そうなってくると、今度は周囲からも「アイツは海外に弱い」とレッテルを貼られているのではないかと余計なことを考え、ますます不安になったりと、まさに悪循環を繰り返す毎日。試合で海外に行くのが嫌になってしまった時期でもありました。
■身体能力だけではダメ基礎の重要性に気づく
そのときに思ったのは、「身体能力だけで世界に飛び立つことは、良いことばかりではない」ということ。今から世界を舞台に活躍したいという人に反感をかわれるかもしれませんが、ボクの体験から本当に感じたことですから訂正はしません。大事なのは、基礎がしっかり構築されているかどうかということ。ボクの場合、大学から走り高跳びをはじめ、運良く半年で世界の舞台に立つことができたので、基本的な部分をやることはまずありませんでした。要するに自分の身体能力を生かして跳んでいたのです。でも、それで世界で入賞でき、あわよくばメダルの可能性もあるところまでのレベルでしたので、そのことに気づくはずもありません。しかし、基礎の重要性に気づいてからというもの、あるコーチとの出会い、そして走り高跳びの基礎を徹底的にやったことで海外の大会でも自己ベストを出せたり、メダルを獲得できたりするようになったのです。
確かに、どの分野でも才能は必要ですが、それは小手先の技術を高め?外見?を磨いていくのではなく、基礎技術である?内面?をおろそかにせずに反復できる、これこそが才能だとボクは思います。基礎技術は海外で活躍するためには欠かせないものです。これから、それを裏付ける話をしましょう。
ボクの先輩がコーチ留学に行った時のことです。その先輩は、現役時代に日本記録を樹立し、オリンピックにも出場した実績のある選手でした。しかし、現地で海外選手を指導しようとしたところ、相手にされないどころか見向きもされなかったというのです。そこで先輩は、自分の跳躍、つまり持っている本当の技術力を見せるという行動にでました。実際、その選手たちが跳べない高さを軽く越えたのです。これには、海外の選手たちも脱帽。コロッと態度が変わり、話も聞いてくれるようになったと言うのです。海外では日本における名声や実績などは通用しません。いかに本当の実力を備え、それを発揮できるかが勝負なのです。
■日本での常識にとらわれず海外では自己中心的に!
今までの話から基礎技術力の重要性を知っていただけたと思いますが、これだけでは不十分です。ボクが海外で活躍するにあたり、意識してやったことがあります。それは?日本での常識を、あえて壊す?ということです。「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、その国の文化や常識をまず理解し、それに従わなければなりません。
日本はスポーツやビジネスの現場を見ても、大幅な遅れはなく予定通りに物事が進んでいきますし、相手を第一に考えながら事を進めていくのが当たり前です。しかし海外では、それは常識ではありません。試合はタイムテーブル通りにいかず、練習で並んでいるときに平気で横入りをしてくることもあります。自分という意識が前面に出ているため、相手のことは気にしないのです。でも、向こうではそういうルーズさや自分勝手さは普通なので、悪いという気持ちは全くない。ボクも初めのころは「常識のないヤツばかりだ」とイライラしていましたが、今では海外に行けばその人たちに仲間入りしますので、ルーズさと自分勝手さを楽しんでいますよ。たまに帰国後もそのままになってしまうこともあり、周囲に迷惑をかけることがありますけど(笑)。
日本人は「積極性がない」「行動力に欠けている」「人が良すぎる」などと言われがちですが、確かに海外の人たちと比べたらそれもうなずけます。でも、それは日本の常識にとらわれているだけなのです。電気製品を見ても分かるように、日本人は世界でもトップクラスの繊細さと高度な技術力を持っています。なので、海外で活躍できないはずがありません。あとは、海外のルールに則って力を出せるかどうかです。何も心配はありません。海外ではもっと自己中心的になればいいだけなのですから、ネ。








