俳優
音尾琢真
どうせやるのなら、今の自分が
持っているものを全てぶつけて
挑まなきゃもったいない!
自分の夢に向かって、目標に向かって活き活きと仕事に取り組んでいる人たちは、みんな輝いている!その歩みや言葉から、前向き&上手に仕事と付き合うヒントを探っていく『ポジティブ ワーキング スタイル』。今回のゲストは、人気演劇ユニット“TEAM NACS”での活動はもちろん、映画、ドラマ、舞台とジャンルを問わず活躍する実力派俳優の“音尾琢真”さんだ。
ヘアメイク/西岡達也(vitamins) スタイリスト/九(Yolken)
まだまだ。もっと成長し、もっと良い芝居ができる。満足することはなかった。
Q.音尾さんが芝居に興味を抱いたのは、いつ頃ですか?
音尾 高校3年生のときですね。実はそれまで、芝居というものに縁のない生活を送っていたのですが、卒業を控え「自分に向いていることってなんだろう」と考えたとき、出てきた答えが役者、ミュージカル俳優というものだったんです。というのも、僕は新体操をやっていたので身体を動かすこと、踊ることは得意でした。それと、国語の授業で朗読をするたびに「いい声だねぇ」と褒めて下さる先生がいて。歌も好きだったので、その3つを組み合わせたら…これしかないな、と。非常に単純な男なんです(笑)。
Q.その後、実際にどんな行動を?
音尾 演劇研究会のある大学を探し、進学しました。実は当時、上京して本格的に芝居に挑みたいという思いもあったのですが、親から「北海道外はお金がかかるからやめてくれ」と現実的な話をされまして(笑)。ただ、そこで後に?TEAM NACS?を結成する仲間と出会えたわけですから、何が良い方向に転がるか分からないですよね。
ちなみにNACSを結成した5人は、もともと演劇研究会でも浮いていたメンバーでした(笑)。先輩でありリーダーである森崎さんが、大学卒業を機に芝居を辞め上京して就職することになっていたので、最後の記念に旗揚げ解散公演をやったんです。ところが1年もしないうちに戻ってきまして(笑)。もう一度5人で演劇ユニットを結成し、北海道を拠点に活動しないかという話になりました。僕はそのとき大学3年生で、卒業後も就職せずに役者として生きていく決意をしていたので、楽しい展開だなと思いましたね。
Q.そして“TEAM NACS”は北海道で爆発的な人気を博し、数年後には東京公演も見事に成功させたわけですが、当時の心境はいかがでしたか?
音尾 活動を始めた当初は、まさか札幌の小さい劇団が東京で公演できるなんて思ってもみませんでした。やりたい!という思いはありましたけど、やっぱり夢物語だったんです。ところが、気がついたら北海道で1万人を超える観客を呼べるようになり、東京のサンシャイン劇場の支配人から声をかけて頂いて。もちろん不安も大きかったですけど、「絶対に面白いものを作ってみせる、成功させてやる!」というギラギラした思いは、メンバーの全員が持っていたと思います。カーテンコールでお客様から笑顔と拍手を頂いたときは、言葉では言い表せないほど感動しましたが、そこでも「まだまだ。もっと成長し、もっと良い芝居ができる」と思いました。これは僕だけじゃなく、みんなも同じ。なので、満足することはなかったです。
全員が地球ゴージャスに参加できることに、誇りと喜びを感じている。負けられない。
Q.2005年からは、俳優・音尾琢真として全国区での活動も増えていますが、NACSで活動するときとは違ったプレッシャーなども感じているのでは?
音尾 ありますね。NACSのときはお互いを知り尽くしているし、フォローもしてもらえる。安心感があるんですよ。ひとりだと全ての責任が己にかかってきますからね。でも逆に、だからこそ思いっきり挑めるというのもあります。
Q.そして現在、人気演劇ユニット、地球ゴージャスの記念すべき10作目『星の大地に降る涙』に出演中。最初に話を聞いたときの思いというのは?
音尾 地球ゴージャスの公演は以前から見させてもらい、ずっと参加したいと思っていました。NACSとはまた違った大きな世界観、強烈なメッセージ性、歌や踊りも盛りだくさんの、極上のエンターテインメント。たまらないですよね。それが今回、俳優として尊敬する岸谷五朗さんから「この役、この骨太な感じは音尾にぴったりだろ」と声をかけて頂き、本当に嬉しかったです。岸谷さんの頭の中に自分の名前があった。だったら、その期待に応えないわけにはいかないぞ、と。一気に気合いが入りました(笑)。
Q.実際に参加してみて、地球ゴージャスの雰囲気は、いかがですか?
音尾 最高ですよ! (地球ゴージャス主宰の)岸谷さんと寺脇さんの存在が大きいと思うんですが、稽古場の雰囲気もほどよく緊張感があり、だけどめちゃくちゃ楽しくてチームワークも抜群! ただ、アクションにしてもダンス・歌にしても、それぞれのエキスパートが揃っているので、最初は圧倒されました。
Q.その中で、どう音尾さんならではの魅力を発揮しようと?
音尾 まず、芝居だけは負けられないな、と。あとは必死に努力してカバーするしかないと思ったんですけど、これがまた、皆さん大の努力好きなんですよ! 稽古の1時間前には、ほとんど全員揃って身体を動かしているし、稽古が終わっても誰も帰ろうとしない(笑)。みんな、地球ゴージャスに参加できることに誇りと喜びを感じているんだなと思いました。
Q.音尾さんにとっても、また俳優として一歩成長できる舞台になりそうですね。
音尾 そうしなきゃいけないと思っています。なかなか、これだけの経験はできないですからね。それと今回、僕の地元である札幌での公演もあるんですよ。こんな立派な凱旋公演で、ヘタな姿は見せられない。家族同然だと思っている札幌の皆さんに、思いっきり成長した音尾琢真を見せたいなと思っています。








